イオンモバイルから、10月1日(金)よりスタートする、新料金プランや新サービスを発表されました。
新料金プランや標準電話アプリでの国内音声通話料値下げ、完全かけ放題の提供開始ほか、かなり勢力的な内容となっています。
今回の発表のポイントとお薦めな点、注意する点などを詳しく解説していきます。
イオンモバイルの新料金プラン&新サービスのポイント
今回発表された内容のポイントを順番に開設していきます。
音声プラン・シェア音声プランの月額料金220円値下げ
まず最初は、プラン料金の値下げです。音声プランとシェア音声プランは、月額料金が一律で220円値下げされます。
イオンモバイルは、かつて「業界最安値級」を掲げ格安SIMの低価格化を牽引する存在でしたが、2021年になりnuroモバイルやIIJmio、OCNモバイルONEの新料金プランの登場により、業界最安値級という看板からはやや距離が開いてしまった印象でした。
今回の発表では、残念ながら業界最安値とはなりませんでしたが、最安が803円、1GBで858円と十分に業界最安値級と言える料金プランになっています。
また、1GB~10GBまでは、1GB刻みの細かいプラン設定で選びやすく、単価も1GBあたり110円と非常に安価です。10GB以降の単価は、さらに下がります。
シェア音声プランは、ドコモ回線とau回線のマルチキャリア対応の使い勝手のいいプランです。データSIMなら3回線目まで追加料金なしで使えます。音声通話SIMは、3回線目まで月額440円、4回線目以降(最大5回線)で月額220円です。
標準電話アプリの通話料が半額に!
イオンでんわアプリ利用の有無にかかわらず、国内電話通話料が30秒あたり11円に改定されます。これまでOSの標準電話アプリ利用時は、30秒あたり22円の通話料だったので、これまでの半額で通話が可能となります。
標準電話アプリが使えると、電話帳の管理が楽になります。中には、使い辛い専用アプリの格安SIMもあり、標準電話アプリでも通話料が安くなるのは非常に利便性が高まります。
5分/10分かけ放題の定額通話は、標準電話アプリ利用時も対応となり、超過後は、11円/30秒で通話が可能となります。
完全かけ放題を月額1,650円で提供開始!
国内通話完全かけ放題となる「イオンでんわフルかけ放題」の提供が開始されます。利用料金は、月額1,650円です。
0.5GBプランと組み合わせで月額2,453円で国内通話完全かけ放題が使えます。シェアプランの場合、2回線目以降で月額2,090円/1,870円と非常に安価です。
国内通話完全かけ放題を提供している格安SIMは、OCNモバイルONE、HISモバイル(日本通信)、ワイモバイル、UQ mobileなど数社に限られています。
料金の安さならOCNモバイルONEが一番ですが、マルチキャリアやシェアプランを検討しているならイオンモバイルが最適です。
60歳以上「やさしいプラン」も月額料金220円値下げ
イオンモバイルは、60歳以上を対象とする「やさしいプラン」を提供しています。通信速度が下り500kbpsに制限されていますが、通常より料金が安価に設定されています。
通常プランと同様に、月額料金が220円値下げとなり、データ通信3GBで月額858円と非常に安価です。定額通話オプションを追加すると、5分かけ放題で月額1,408円、10分で1,793円、完全で2,508円です。10月1日からは、標準電話アプリでも通話料が安くなるので、これまで以上に使いやすくなります。
AQUOS sense4ベースの「やさしいスマホ2」発売
「AQUOS sense2 やさしいスマホ」の後継機として、「AQUOS sense4 やさしいスマホ2」が9月1日(水)に発売されます。価格は、38,280円。主な仕様が「AQUOS sense4」と同様とのこと。
楽天モバイル版「AQUOS sense4 lite」を所有していますが、プロセッサの処理性能が高いので日常の使用で性能不足を感じるケースが少なく、大容量バッテリと高い省エネ性能によりバッテリ持ちもいいので使い勝手がいい機種です。
「やさしいプラン」と「やさしいスマホ2」に加え、イオンモールなどの全国の店舗での充実のサポートにより、イオンモバイルは、これから格安SIMを使う人、はじめてスマホを利用する人にも安心です。
8月31日まで、乗り換えで3,000円相当のWAONポイントがプレゼントされるキャンペーンが実施中。初期費用(3,300円)の負担が減らせます。
イオンモバイルとライバル他社を比較
料金プランの比較
大手キャリアが20GBプランの低価格プランを出してきたことにより、格安SIM各社は、小容量の低価格プランの値下げで対抗しています。
このため、格安SIMの主戦場となる3GBまでの小容量プランを比較してみます。
1GB | 2GB | 3GB | |
イオンモバイル | 858円 | 968円 | 1,078円 |
OCNモバイルONE | 770円 | – | 990円 |
nuroモバイル | – | – | 792円 |
IIJmio | – | 858円 | – |
BIGLOBEモバイル | 1,078円 | – | 1,320円 |
mineo | 1,298円 | – | – |
※ イオンモバイルの0.5GBプラン(月額803円)は、比較対象プランがないので省略しました。
nuroモバイルの3GB(月額792円)、OCNモバイルONEの1GB(月額770円)が1段抜けた安さです。イオンモバイルは、1歩及ばずという印象ですが、BIGLOBEモバイルやmineoと比べると十分に安いです。イオンモバイルの0.5GBが700円台だったら印象も変わったかもしれません。
1~3GB全てのラインナップがあるのは、イオンモバイルだけです。イオンモバイルは、10GBまで1GB単位で選べるランナップの豊富さも強みです。
シェアプランの比較
1回線目を音声プランとした場合の比較です。
格安SIM | 月額料金 | 追加費用 |
---|---|---|
イオンモバイル | 4GB 1,518円~ | データSIM 無料 SMS付き 154円 音声SIM 440円(4回線以降220円) 最大5回線 |
OCNモバイルONE | 1GB 770円~ | データSIM 440円 SMS付き 572円 音声SIM 572円 最大5回線 |
IIJmio | 2GB 858円~ | データSIM 2GB 748円 SMS付き 2GB 825円 音声SIM 2GB 858円 最大10回線 |
BIGLOBEモバイル | 1GB 1,078円~ | データSIM 220円 SMS付き 352円 音声SIM 990円 最大10回線 |
イオンモバイルは、専用プランがあります。OCNモバイルONEとBIGLOBEモバイルは、基本プランにSIMを追加するという形です。IIJmioは、シェアに特化したプランがなく、各契約のデータ容量をシェアする形です。
維持費で選ぶなら、イオンモバイルとOCNモバイルONEです。OCNモバイルONEは、1回線目が安いのでトータル維持費も安く済み、3回線目までは優位です。イオンモバイルは、データSIMの追加、4回線目以降の音声SIMでコスパが高くなります。
2社共に、標準電話アプリの通話料が11円/30秒で使えます。専用アプリ不要で使い勝手がいいです。
上記2社に比べると、IIJmio、BIGLOBEモバイルは、単純にシェアプランとして使うには魅力が欠けると思います。
まとめ:強みは対面サポート、弱みは端末ラインナップ
イオンモバイルは、データ容量10GBまで1GB単位で選べる料金プラン、低価格な「シェアプラン」、格安SIMでは提供が限られる「国内通話完全かけ放題」などサービスラインナップが充実しています。
料金面では、OCNモバイルONEやnuro mobileにやや及びませんでしたが、業界2番手くらいの位置をキープしているのでコスパも高いです。
それらに加え、イオンモバイルは、全国のイオンモールなどにある窓口で対面サポートが受けられるのが強みです。オンラインに慣れている人も多いかもしれませんが、やはり対面サポートが欲しいという人も多いと思います。繋がらないサポート電話に比べれば、対面サポートは安心感が違います。
イオンモバイルの唯一と言える残念な点は、端末ラインナップの弱さです。話題の最新機種がラインナップに加わることはほぼなく、どちらかと言えば少し古めの機種が多数並んでいます。価格も安いとは言えないので、SIMフリー端末を自前で用意した方がいいです。ただし、近々発売となる「AQUOS sense4 やさしいスマホ2」だけはお薦めできます。
イオンモバイルは、端末のラインナップを除けば、かなりお薦めできる格安SIMです。他社の低料金にも追従してくれるので長く使っていける点でも安心です。